医者は選びましょう ⑴
- MSD 指導部(おとな)
- 2019年11月7日
- 読了時間: 4分
「選びましょう」 . . . と言われても、どう見極めればいいか分かりません。
志のある医師もいます。そうでない医者もいます。
問題は、
世間が知ることができればいいのですが
医療ミスでニュースになるのは氷山の一角。
実際にトラブルになった数とは違うようです。
開業医が加入する医療生協は、事後処理の仲介をしますが、
「非常に忙しい」そうです。 . . . という事は . . . 。
社会人としての責任は金銭です。ごめんなさいで済むのはチビッコだけ。
医療ミスの被害者=患者は、一応でも納得に至れば至ったで、「口外しない約束」をさせられます。
それは、社会に対する口封じとも言えますので、
世間は相変わらず、知らずに要注意なクリニックなどへ行ってしまうことになります。
また、
和解に納得できない場合は民事裁判になります。
傍聴席の人たちは、いきさつを知れます。でも、少人数。
ニュースが取り上げない限り、あの医者はダメだと一般に知れ渡りません。
ですので、「選び方なんか分からない」ことになって当然です。
ネットの書き込みで、医院にたいする良い評価が多ければ、1つの目安にはなりますが、
病院の場合は、診る医者がたくさんいます。医者の全員が一様に、患者自身と生活に対する思いやりがあり、さらに腕も良いのか?その逆かはわかりません。
病院の丸ごとの評価は難しそうです。
また、日本人の遠慮も、良い医師探しにはジャマになります。
「近所だから」「ずっと行ってるから」だから医者を変えにくい。
それで、本当に良いのでしょうか?
町医者(開業医やクリニック)だろうと、大病院だろうと
結局は人間力。玉石混交と言えます。
「医者は変えるもの」
患者が「ここでは、いつまでも治せないのか?」などの違和感を覚えたら
「医者は変えるものだ」を、思い出してほしい。
そのために、実例をご紹介します。(知り得た体験談は 大切に記録してます)
ヤブ医者ってなんだ?
実例① 町医者 内科 院長(当時50代後半に見えたらしい)
患者30代女性は(発熱がないのに)ノドの痛みが気になって訪院。
町医者は、注射をし、薬を処方。
しかし、女性は日に日に悪化。ツバを飲み込むのすらツラくて眠れない。
ついに痛みは、声を出せないほどに悪化!
「また同じ町医者にいってもダメだ . . . 」
女性は内科、の思い込みをはずし、
少し離れた耳鼻咽喉科(同じく町の開業医)へ行き、筆談でいきさつを訴えた。町内科が処方した薬も持参し見せた。
その耳鼻咽喉科での検査・処置は迅速だったそうです。
院長は彼女に話しかけながら、テキパキとファイバースコープでモニターに画像を出しながら、ていねいに説明をしてくれて(患部の写真もくれたそうです)蒸気などの痛み緩和処置と、ステロイド点滴をあっという間にセット。
「菌はよくある風邪の菌ですが、効かない薬のせいもあって悪化して、声帯までやられてます。もし、1日遅かったら、年末年始に入院しなくてはいけなかったでしょう。」
彼女は、筆談で「それは誤診ですよね?」
院長は「うーん、まぁ、いろいろあるから」
彼女は、[ ゴタゴタに巻き込まれたくないのだな ] と察知し、ちょっとガッカリしたそう。
しかし、
その続きに院長が言われた言葉を聞いて、この医者を信用出来ると思ったそうです。
当方も聞いて、良い気分になりました。 彼は医療人のあるべき姿と思います
「明日、もう一度ステロイドを入れましょう。でも、
その体で待つのは辛いでしょうから、診察時間までにいらっしゃい」
こういう町医者もいらっしゃる。
ステロイド点滴は、とても効果があったそうで、その夜は眠れたそうです。
翌日、診察時間前、つまり待たずに一番に点滴を入れてもらい、カサカサな小声を出せるまでに回復した彼女は、本当に嬉しかったと言ってました。
「自転車で前を通るたびに、あの時はありがとうございました、と小声でいうんです」と笑いました。
助けてもらった恩は 忘れずいたいのです、と。
受けた恩は、ありがたい記憶として残ります。
同時に悪くさせられた原因も記憶に残ってしまいます。
医療人は 患者に向き合う職業として、それを、よくよくわかっておかなくてはいけません。
(人の体に関する仕事をする人も同じです)

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