着物を初めて買う親子さんへ・振り袖のアドバイス
見聞きするたびに 思うところあって、
読者の方には失敗しないセレクトをしてほしいと思い、
今回の記事にしました。
レンタル屋では 詐欺みたいな許せない事件もありましたね . . . 。
着物関係を見破るには「商品に品があるかどうか」です。
京都と言っても、ほぼポリエステル製しかない店すらあります。
「翌年に成人式を迎える娘さんに 振り袖を」
そうお考えの
お母さま・おばあさま、本人さんも
「知っておくべき着物の選び方」をご紹介しますね
まずは、
実際によくある 3大間違いを知りましょう
① つい洋服感覚で考えてしまい、黒なら無難と思ってしまう。 グレーをオシャレと感違いする。
② 同じく、洋服感覚で「カワイイ〜」柄を イイと思ってしまう。
③ 小柄さんや華奢なのに、大きな柄を選んでしまう
この3大間違いは、
かなり残念! さらに . . .結局は ソンしてしまう可能性が。
では、一つずつ解説しましょう
そもそも、《 成人式とはなんでしょう?》
成人式とは、
大人のスタートラインに立ったばかりの初々しい新人たちが、集まり、
それまでコドモだった立場から 離れる意識、を
考える機会です。社会人の自覚を持つスタートの日ですね。
(意義があるから 大人たちの税金で開催されます)
ですが、
誰だって、急に大人になれるわけではありません。
成人としての行動が一気に身につく人は相当 優秀です。
(きっと幼少期から家庭の躾かなり厳しかったのでは?)
一般的には、叱られながら、見習いながら、
少しずつでも レベルアップ(身につけていく)を目指す日々が始まった、というのが成人になった、でしょう。
その ケジメの成人式で装うものを
「振り袖という伝統衣装」に決めたならば、
礼装のマナーと伝統的な決まりを知る事は、
必要な教養ですよね。
だって「振り袖は、第一礼装」ですもの!
⑴ 色に注意!
① つい洋服感覚で考えてしまい、黒なら無難と思ってしまう。グレーをオシャレと感違いする。
《和装での黒は プロフェッショナルの色です》
( *礼服以外)
黒は、粋筋=伝統芸能や
技術の世界にいる女性の着る色。
つまり芸妓(関東では芸者)
舞妓であっても、芸妓へのえりかえ前くらいになってから 黒が着れます。それまではただコドモですから、黒は生意気過ぎて着せてはもらえません。
黒地の着物は、老舗のお店や旅館の大女将などのもてなしのプロフェッショナル(ベテラン)向けでもあります。
しかし、黒は 威圧感もある色なので、実際は、接客にはあまり着られないようですね。
《和装でのグレーは、人生の大ベテランの色です!》
茶道をお稽古されてる方なら当たり前の感覚ですね
グレーの振袖を見たときは 呆れのけぞりました。
いくらなんでもメチャクチャ過ぎます。
購入した20歳が、後年、和装の勉強をした時に、なんと思うでしょうか?「誰も教えてくれなかった . . . 」
そう思わせてしまう売り方・作り方は、甚だ、問題があります。
しゃれ着なら自由奔放でかまいませんが、礼装ではダメです。
礼装は、礼義を表す伝統衣装なのですから。
つまり、
黒地の着物を、素人の新成人が着るのは キッパリおかしい。
グレーも!
やっと20年しか生きてない新成人には、グレー着物は、あまりにも早すぎる、ということです。
「帯を華やかにすればイイのよ」と売り文句はNG。
読者のかたは、驚くと同時に
きっと納得&理解されたことと思います。
違うことは違います。
着物屋が、遠慮や無難や知識なくて基本を教えないなら、誰かが言わないと . . .
個人的に、周りの方へ教えておられる先輩方はいらっしゃいます。「困った時代やね」といいながら。でも、身近な人へだけでなく
理解者がもっと増えれば、先々に良いだろうと考えて、今回のTOPIXにしました。
分からない人が増えすぎてしまい、
着物を売る側も説き伏せるのに時間がかかるので
「売れればどうでもイイ」「客が気に入ったのだから仕方ない」「説明しても聞こうとしないからめんどう」と、迎合。
今は、一見さんには説明しないで売ってるようです。
初心者なのに聞こうともしない客側にも 原因はあります. . .
(注:そもそも説明する知識すらない安売り屋は多い。近づかない事。店員を見れば分かりますよ。着物の事をぜったい知らないな、とピンときます。態度、姿勢からも気付きます)
黒地に花柄 . . .「小悪魔みたいでカワイ〜」
もしももしも、娘さんがこっち系の間違いを思い込んでいたら、付き合う男の傾向をチェックしたほうがイイかもしれません。
黒地に派手な花柄は、反社会勢力好み(いわゆるチンピラなど)
くれぐれも言います。「素人は黒地を選ばない事」
*黒地に花柄は、お洋服で楽しめます。
いくら総絞りで価値をつけても グレー地なども 論外。
発注側は要・反省!!
いい加減な製造販売は、ゆくゆく、自分の首を締めるだけ。
⑵ 柄に注意!
② 洋服感覚で「カワイイ〜」柄を イイと思ってしまう
京都を始め、あちこちで一気に増えた(消えては又、表れを繰り返してる)安レンタル着物によくある洋服柄。
あれは、やめたほうが良いです。
経営が日本人ではないので、
結局、着物としてのセンスがわかってないからです。
あれは、カーペット柄やカーテンの柄。
着物の柄には、願いや祈りが込められています。
世界がうらやましいと思う古典柄。
その優れたデザイン性を分からないままなら、かなりソンします。
「ボーっと日本で生きてるんじゃないよ!」
おかっぱの アノ5歳児にキレられます。
⑶ 柄のサイズの注意!
③ 小柄さんや華奢なのに、大きな柄を選んでしまう
これも②と共通する よくある間違いです。
中華製の偽着物はカーペット柄なので花柄が大きすぎる。
大柄の模様は、身長がだいたい164cm以上に似合います。
小柄さんは、小さな柄を選ぶべき。
でないと、「柄に飲まれ」ます。
着物も洋服も、来た本人がよく見えなくては!
衣類の方が、衣類だけが目立ってどうしますか?
中華製(チャイナメイド)の問題点は、染料も安い。
色合いがケバケバしい。高級感は全くないです。
花柄カーテンみたいです。
ニセやまがいものや、着物風でなく
きちんとした絹の着物でも、無茶な値段でない店もあります。
良い店や店員は
① 知識も広範囲。
② 例え、客が好んでも「似合わないものは売らない」その理由も説明できる
そのような店や店主を知っています(大阪)
本当に着物を知ってる人は親切です。
みなさんも、
あなたや本人の思い込みによる言いなりにならない、
的確な店と出会える事を願います。
コツは、1軒2軒だけで決めないこと。
**髪飾りについて
成人式で、未成年者のシンボルを飾るのはぜったいに変!!
「可愛い花やビラビラが付いた髪飾りは子供用です!」
舞妓の花簪を思うのでしょうが、そもそもそれが間違いです。
どうしても付けたいなら、舞妓扮装体験でどうぞ。
舞妓さんは こどもたちですので、衣装も子供用です。
決して、さがり(垂れ下がる飾り)のかんざしなどは、
成人がつけるものではない。
「見てるだけです」
着物だって、気軽にウインドショッピングできます。
店だって見てもらう事を待ってますからね。
ポイントは「おしゃべりしてみる」
同じ質問でも、どう答えるか?を観察する。
それを重ねるとわかってくるはず。
店員が面倒がってないか?エラそうに履き違えてないか?(これは小娘の傾向。「客よりも知識あり」アピール。お客さんの気分を害させる店や店員は絶対に避けましょう)
売る考え方が、購入者の先々までを思ってるか?
店の奥へ入れようとする店も避けたほうが良いです。
押し売りみたい、でなくても、帰り辛くさせるかも。
どう見ても着物を知らない若造やバイトたちから
奥へどうぞと誘われたら、それをきっかけに帰りましょう。
ムードでピンときます。
あなた自身が、色々な店を周る体験で、
ここで わたくしが、わざわざあらわす意味を
きっと実感なさると思います。
どんな職業も、心なくては成立しませんもの。
振り袖は第一礼装。
安い印象のイマドキ着物では、第一礼装とは言えない。
(悪い事に、着てる本人も薄っぺらに見えてしまう)
そんなのを どれ位 着るでしょうか?
きっと、1回で着なくなるでしょう。それは大損ですよね?
まともな着物なら、
少なくとも、3代4代後まで受け継げます。(要 お手入れ)
もの選びは
日本人の誇りを持って
価値あるものを!