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浮世絵 [ 絞り染めの着物] SHIBORI-ZOME a tie-dyeing KIMONO

ニッポンの染色テクニック【絞り染め】

京鹿子絞り(絞りがバンビの模様っぽく見えるから)

世界最高峰の伝統の1つ



The best technique,skill & art of the warld 

 JAPAN’s SHIBOLI - ZOME / SHIBORI-ZOME a tie-dyeing 


京都伝統のテクニック 本疋田 京鹿子絞り kyo-kanoko-shibori

The KYOTO & JAPAN Traditional Technic 

白い粒々は、1つ1つ指でつまんでは、絹糸で括られます

きつくグルグルと・・・

1粒ずつですよ!恐ろしいほど時間がかかります

The white grains are pinched one by one with your fingers and tied with silk thread

Tight and tight... Frighteningly time-consuming



くくり染め】とも言われる絞り技法

糸が巻きつけられた(括られた)部分だけ 染まらず白く残ります

アジアにも 似た染め方はありますが、

日本の、特に本疋田は丁寧さ細やかさで群を抜いて高度です

括り方には幾つか種類があって、それぞれ専門のスペシャリスト職人によって施されます

Only the part where the thread is wound (bound) remains white without dyeing

There are similar dyeing methods in Asia, but Japan, especially Honhikita, is by far the most advanced in terms of care and detail

There are several types of binding, each of which is performed by specialized specialist craftsmen


松園さんの「娘 深雪」は、本疋田でしょう

本疋田 鹿の子絞りは、最も手のかかる高度高級な絞り方です

白い部分が多い=巻きつけた糸の量が多い=手間が多い

現在、

京都の誇る[伝統工芸士・本疋田の川本和代さん] が現役で奮闘されています

京では、平安の貴族がすでに絞り染めを着ていた資料があるそう、つまり、絞り染めの歴史も 約1300年・・・

Honhikida Kanoko Shibori is the most elaborate and high-end technique

More white areas = more thread wrapped = more time and effort

Currently, Kyoto's proud [traditional craftsman, Kazuyo Kawamoto of Honhida] is actively working hard

In Kyoto, there is a document that the Heian aristocracy already wore tie-dye, which means that the history of tie-dyeing is about 1300 years.



古今和歌集の有名な句にもあるくくり染

 「千早ぶる神世もきかず竜田川 唐紅に 水くくるとは」

 子どもの頃は『・・・??』 ^^; 

(この和歌を 知ったかぶりするトンチンカンなおっちゃんの落語がありますよね)


この「くくる」とは くくり染め=絞り染めのこと

秋紅葉が竜田川の水面に いーっぱい散って、浮かんでは沈み、川の流れに巻かれてる・・・

「まるで、川自体を濃い紅色にくくり染めしているかのようだ」

美しさを詠んだのですねー


美しい紅葉の風景は錦繍(錦の織物と刺繍)とも例えられますね!

先人のセンス!素敵〜


松園『かんざし』の 絞りの手絡(てがら) とは、日本髪の髷(まげ)の根元にかける飾りの布のこと松園さんはセンスの良い方でしたので、それは京鹿の子絞りでしょう



前述の、京鹿の子絞り【本疋田絞り HON-BITTA-SHIBOLI 】の最高峰にいらっしゃる川本和代さん(Mrs.KAWAMOTO Kazuyo )は以前から注目の的でした

70年選手です!素晴らしいこと!!


本疋田 鹿の子の疋田とは、鹿の子の下絵の、ちっち〜ゃい点々を、隙間なくつまんでは、くくった絞り染めのこと(高価な礼装・正装用や豪華な舞台衣装など)


ざっと工程・・・

1、図案

2、下絵

下絵師が図案から型紙を制作。点や線を型紙に打ち込み、デザイン通りの小さな穴を開ける

→青花を和紙に染み込ませて生地に点々を染める(洗えば落ちる)


3、くくり

青花で下染めされた図案の [1粒ずつ] を小さーくつまんで、

⇨ 2つ折り→向き変えて2つ折り(計ちっちゃい4つ折り)したら、

→ [より] が かかってない白い絹糸で、点の下を括っていく

→ 括り終えたら2回巻きつけて留める(キツい音がします)

もしも、括りや巻きつけが [ 甘い ] と、

染色中に外れてしまい、確かな染めで完成できない!責任重大!


4、染め分け職人さんへ【桶染め】大変興味深いっ!

デザイン通りに染め分けるボーダーライン作りから始まる・・・


[ 桶の内側を決して染めさせず ] に染める伝統法

染め分けボーダーラインが複雑な曲線であろうと、デザイン通りの部分だけが染まるように、

「桶からそのパートの生地をはみ出させて」染めるこの説明で理解できない人は、動画検索してみてね。見つかるといいのですが )

職人さんは、桶からはみ出させる生地を、たくさんのピンで仮留め(まち針みたいに)しながら キメていく

決まったら、桶のフタを ガッチリ閉めて、ピンを抜き、さらに「締め」て防染!

・・・その方のテクニックにも、先人の賢さにも感嘆!

先人たちは、

見慣れた道具(木桶)から、さらなる使い道を発見しまくっていたのですねっ!!!


桶も桶職人のワザものですけど、当時は「身近にあるもの」

(ヒトは見慣れる物や人を、「あって当たり前」「居て当たり前」「してくれて当然」と勘違いする生き物ですけど )

当たり前なんて・・・あるやろか??


「便利」ばっかり追うてたら、肝心の、自身のヒラメキや可能性を消し去るんやない?? 

「気ぃつきよし!」

先人の知恵が、それを教えてくれてるように思います

自分の実際の体を使って行動することが如何に大事か!

そういえば、禅の道元さんも

「体得するまで理解できない」と教訓を残してはる


さて、

【桶染め】で境界線が決まった染め分けが済むと・・・

   染色師へバトンが渡されます

5、括り染リレー  ラスト[ 染める ]

まず、【桶染め】さんから届いた桶ごと水へ浸けて、はみ出させた生地に水を吸わせます

(これは草木染でも同じで、いきなり染液に漬けるとムラになるそう)

→ 熱湯の染液に浸けて染め 

→染まったら再度、水へ

・・・これがリピートされます


総絞りや、芸術的な着物やタペストリーなどは、完成までに何年もかけられます

「逸品を作り出すには、納期のないことが要る」


腕のある職人が腕を振るうチャンスがある

それも1200年の古都・京都ならではですね


国芳の浴衣のは 絞り染めですが、大柄なので(本疋田のように高級ではなく)リーズナボと思われます(浴衣ですし)

豊国『東都名所合 上野』の流水模様の中の絞り染めも、粒が大きいので 普通絞りでしょう

The ukiyo-e of Kuniyoshi's yukata is tie-dyed, but since it is large, it seems to be reasonable rather than expensive like Honhikida (yukata is the simplest form of clothing)

The tie-dye in the flowing water pattern of Toyokuni's "Toto Meishogo Ueno" is also a normal shibori because the grains are large




前述の川本和代さんの母様の言葉

ずっと前に聞いて、とても心に残っております

「しょうもない1粒は要らん。確かな1粒を括りなさい」


素晴らしい言葉! 心にスッと入りました


和代さんは、わずか8歳から括りを始められました

それは修行と呼べるものでした

指から血を出しながら、母様から仕込まれたようです


「しょうもない1粒は要らん。確かな1粒を括りなさい」

下手な括りは、ビャーと解かれたとか!


プロスペシャリストの母様も、

和代さんの根性も素晴らしい!

"You don't need one grain that doesn't matter, you have to put one in place."

The wonderful words of her mother, who is also Kazuyo's teacher!

Kazuyo started tying at the age of only 8

It was training to become a professional

She was bleeding from her fingers as she was fed by her mother.

"We don't need one perfect grain!"

"You've got to have a sure one."

The poor knots were unraveled!

The mother of a professional specialist,

Kazuyo's guts are also wonderful!



最初は1粒だけを括る訓練

3〜5年したら、デザインの小さいエリアだけ括らせてもらえるようになり、

10年で、全体も触れるようになるそう

「しょうもない1粒は要らん。確かな1粒を括りなさい」

その繰り返しが、世界に誇る伝統工芸士と成ったのですね

At first, only one grain is tied

After 3-5 years, she was able to tie up only a small area of the design. And from 10 years later, the whole thing will be involved.

Through this repetition, she became a world-class traditional craftsman.




「なんでも10年よ」

我が母もそう教えてくれました

踊りも全くそう!

聞いた時は、「えらい遠いこと」・・・と思いました

が、

10年が来た時に「何をすべきか」が [見えました]

出来てたつもりが見え、

「ならば、何をどうするか?」が見え、

「10年って、このことなんかな」

1つ上へ行った実感で 胸に新鮮な風が入った記憶は残ってます

” It takes 10 years to learn everything ” That's what my mother taught me

It's exactly the same with dancing!

When I heard about it, I thought, "It's a long way off."

But

When the decade comes, "what to do" [I see]

I knew myself that I thought I could do it,

"Then what do we do and how do we do it?"

"I think that's what 10 years is all about."

I still remember feeling like I had climbed one step up, and a fresh breeze felt in my chest



人間、なーんもせんかて、10年後には10年経ってます

そんな10年やのうて、良〜かった!


なーんもせんかった10年と、

1つのことをし続けて、の10年とは比べるもんやない


和代さんの母様の芯の言葉

「1つでいいから、まともな括りを作りなさい」

しょーもない括りを、大量に作っても上達しない、と悟ってらした

Man, even if you don't do anything, 10 years will be 10 years later. It wasn't like that in 10 years, and I'm glad it wasn't!

Ten years of doing one thing is not comparable to the opposite

Both my mother and Kazuyo's mother,

I realized that if I just made a lot of imperfect things, I would never improve in a few decades




「しょうもない1歩は要らん。確かな1歩を踏みなさい」


をどりでは、なんとなく足を出してるようでは踊りになりません


ただ慣れただけの1歩と、

確かな1歩では、比較になりません

In the dori, it is not a dance if you somehow put your legs out

There is no comparison between one step that you just get used to and one step that you are sure of


それをバシッと言い切られた、胸のすく言葉ですね!


同じミスリピーターっておりますわねぇ

同じ指摘されて、その都度しょげてる様子やけど、また同じミス・・・??

誰でも多少はそういうとこ、あります ^^;

苦手のない人なんか居ませんし、ノーミスなんてあらしません


なまじ、すぐできる人は、ほぼ必ず努力をやめる(安心、慢心でしょうか)

まさに!うさぎと亀ですわ


いずれ差がつくんは、[ 想いの差 ] やないかな?

ええ欲は要ります!

ぜったい良くなりたい欲、

上達したとこ見てもろて恩返ししたいのも、いわば欲!それは慢心からは生まれひん


エエ欲には「想い」があります


「しょーもない〇〇は1つも要らん、確かな1つをやれ」

確かな1つ・・・

踊りなら、まず、おいど(ヒップ)落とすことですわね

バレエのプリエの事です(ただし股関節ターンアウトはしません)

踊りの間中、美しい型をキープするには「1つ確かな型」を作ることしかないのです

その繰り返しによって、[ 身に付く基礎 ]


基礎のない芸術はありません


頭でわかっていても、できないのが人

だから訓練が要るのよ

だから、教えるプロフェッショナルが居ます

スペシャリストもね


1つの型が積み重なって、芸(芸能、芸術)となり得るの


川本和代さんの娘さんも伝統工芸士、

孫さんもいずれ近いうちに伝統工芸士になるらしく、

希望の話題の少ない昨今に、伝統の事で嬉しいニュース!

川本さんは「後世に残す使命」と言うてはりました


伝統の物事にたずさわる人は、どなたさんも思いは同じ


わたくしも、日本舞踊と着物文化を伝える一助やと思うてます(ずーっとモチベーションです!)


時代毎で変化はあるものです

が、放置すると、タダのナンでもアリに落ちてしまう

(落ちるとは、本質が消え、品がなくなる意味)


親や優れた大人たちから「人の善し悪し」を教わるのは幸運!

あかんことしたら、どつかれてでも叱ってもらって、良い人になるやない?

文化かて、「ケッタイなことはヘン!」と わかるセンスを伝えなあかんのやないかな?

わかったらケッタイなことはしたくない

ナンでもありに迎合するのは、無責任やないかな?


着物も日本舞踊も せっかくの世界オンリーワンの文化!


デジタルではどんな踊りも違和感ありますが、

特に日本舞踊は ボディニュアンス満載なのでデジタルでは到底無理ですね


時代を超えてきた正統派の価値を分かれば良い良い


変えたらあかんものは あるんどす

人間性の是非と同じどす


芸も日常も「人のすること」やもの

良いことには意味がある


こんな時代だからこそ!

魂を、良い方へ、良い方へ



本疋田鹿の子絞りは、価値あるので価格もそうですが、

帯揚げや、ちょっとした小物ならgetしやすいと思います

本物、価値を知って、1つ持つのはイイですね



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