ねこに恋する浮世絵2&1 UKIYO-E " LOVE CATS " by MINOSUZU
1700年代後半〜明治期
猫の顔は随分、変化しましたね
歌麿、北斎 錚々たる実力者、
ただ、猫の顔だけは・・・??
国芳は、ねこ芳と呼ばれたそう
猫をヒザに何匹も乗せ、
フトコロにまでネコを入れて描いてたほどの ネコLOVER
さすが、国芳はネコらしい猫
ぶたれてるオスネコの顔は、リアル(笑)
かの、マイケルそっくり
もしかして、マイケルの作者は、国芳のファンかしら?
タイトルの [ヌエ退治 ]
国芳ジョークでしょうね
ヌエ(鵺)とは 平家物語時代の [ 寄せ集めバケモノ ]
猿の頭,狸の体,尾は蛇,脚は虎に,それぞれ似ていて、頼政に退治された、とか。
カツブシ盗んだら、そりゃ叱られますが、
にゃんこをバケモノ扱いとは、大袈裟(笑)
このオスネコ、かつぶし くわえたまま お仕置きされてます
連想した 川柳は・・・
「ものさしで 猫のぶたれる 衿祝い」
[ 衿祝い ] (裁ち祝いとも)
着物を裁つときの祝い(実際に見たことはありませんが)
江戸時代は、反物の上に 少量の白米とカツオ節を供えたそう
仕立ての依頼か、奮発して買った反物か、
いずれにしても、
良い反物に、ハサミを入れる直前の緊張感・・・
ものさしを握った 女性たちが見えませんか?
「決してミスしたくない」
女性たちの気合いが、[ 衿祝い ] なのですね
「こりゃ、お供えを盗んじゃ、イケません!」
そりゃ、ものさしも飛びましょうさ
(当時の女性たちが見えるようで、面白くて好きな句です)
国芳はネコで幕政批判!
「芸者を呼んでのチャーター船遊び 、おっと、人様じゃねぇ、ネコの贅沢さ、 オカミだろうと 文句は言わせねぇ」
国芳だけでなく、歌麿といい、
当時のスター絵師たちは、自分の地位にアグラをかかず、
世の変な政治を変だ!と言い、
授かった才能を用いて、異を表しました
(役者絵を禁止したからって、何がどう改善?したっての??)
国芳は、ワザとヘタッピみたいな役者絵も描いたの
「落書きだから ノープロブレム」
肝が太い男はダイスキ
三本しっぽの猫には「上出来!上出来!」とセリフまで書いて、
反骨!気骨! これぞ、いい男!カッコいい!
(歌麿へのヒドイ罰は 気の毒で怒りを禁じえません)
岡崎場面のネコ2匹には、二足歩行で踊らせてます
歌舞伎にも、ネコバケは登場
「尻尾が長くてキレイなネコは、晩年に、[しっぽ三叉の猫化け ] になる」
なーどと信じられており(誰や?ウソいうたん)
民家で飼われるネコは、しっぽ短かだったそう
国芳の猫化けも ミツマタLONGしっぽですが、
ネコの東海道すごろくでは、バケモノではない猫たち
= 短いしっぽ猫だらけです
明治期のにゃんこ
芳年サンの猫は、ふわポチャで、最近のイラストみたい
もしかすると、
栄養状態が江戸期より良くなったからかしら?
江戸期のネコは痩せたのが多いでしょう?
絵師の歴史は、時代毎で 変化が大きいものです
けれど、
猫の顔カタチが、こうも劇的に変わったのは、興味を惹かれます
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