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北斎と娘のお栄 グレートウェーブの元絵 HOKUSAI & O-EI (HOKUSAI's daughter) GREAT WAVE

日本舞踊・実乃鈴のゆ〜ったり「読む」Blog

Leisurely Read Blog

This time about HOKUSAI & O-EI

北斎の三女お栄(阿栄)画号・応為

(OH-I. The Hokusai's daughter.)江戸後期を代表する女絵師


葛飾応為『夜美人図』(部分)

石灯籠の灯りの側で筆を持つ美人です。満開の夜桜の元で、彼女が一心に書きたい和歌は・・・?

It is a beautiful woman with a brush on the side of the light of the Stone lantern. In the cherry blossoms in full bloom, the Japanese poem she wants to write intently...?



葛飾応為

『吉原格子の図』(太田記念美術館)












砧を打つ女性

顔の描き方は、さすが女性絵師!

頬紅の入れ方は、女性ならでは


仕事や家事である作業でも

女性らしい襦袢(アンダー)を赤にして、おしゃれ心を満たそうとしていますね。絞りに見えてリッチですね。

(贅沢禁止令の頃だったと思われますので、

お洒落は見えない下着にだけ)

【砧】 ① 「きぬいた(衣板)」の転。麻楮(こうぞ)葛(くず)等の織布や絹を柔らかく&艶を出す為に槌で打つ木/石の台。打つことや打つ音のこと。

北斎のお弟子 露木為一 I-itsu TSUYUKI『北斎 阿栄 居宅図』

為一さんは北斎のそばにいた人(ここは本所亀沢町の借家)

娘 ゑい とありますね

彼女の左後には、炭俵。

籠は桜餅の。

煮売屋の総菜やお寿司を包んでいたと思われる竹の皮だらけ・・・

今し方、北斎の周りから、とりあえず片付けたと思われます。北斎の周りだけキレイですものね

There are charcoal to her left. Sakuramochi was in the basket. The skin of the bamboo which seems to have wrapped the grocery and the sushi is full. It seems to have cleared it from the circumference of arrived and Hokusai for the first. The Hokusai is just getting around.


お栄さんは、

北斎loveの人生だったようです。

優れた腕を持つ尊敬する存在と、ずっと共に仕事が出来る・・・それは貴重な事ですね(すみだ北斎美術館)

お栄さんは

「髪はきちんと結っていた」そうですが、

変な?女だったとか。

「任侠好み」で

「女仙人になるためのキノコ(霊芝の仲間?)を服用していた」

Her hair seems to have been neatly straightened out, but she seems to have been a strange woman. She was taking a certain kind of mushroom to become a "Luther liking" and a female hermit.

北斎 亡き後のお栄さんは、門人や親戚を転々とし、

実の兄弟(御家人の養子)の元へ。でも、ある日失踪。

規律ある暮らしに 馴染めなかったのでしょうか。

金沢か横浜か、または小布施で 生涯を閉じたそうです。

北斎の次女・お鉄も絵が描けたそうですが、お鉄は鏡造り職人に嫁いだので、絵師にはならなかったそうです。

モッタイナイ。

飯島虚心 Kyoshin IIJIMA 『葛飾北斎伝』(明治時代・浮世絵研究家)

『お栄は、絵を嗜む商家に嫁いだが、

夫の趣味(絵)を鼻で笑っていた為、離縁された』

北斎自身が「美人画は お栄には敵わない

と言ったエピソードは有名ですし、

「お栄の描写力は相当なもの」伝。

絵を見れば、成る程と納得しますね。

彼女は才を伸ばす努力をしたのですね。


お栄の挿絵のある

『女重宝記』

Manners Book for Women.


高井蘭山 1847弘化4年 女性の為のマナー本。高井蘭山さんは北斎と馬琴が互いを嫌い、頓挫しかけた「新編・水滸画伝」の翻訳を引き受けてくれた読本作家

真の友でありサポーターですね

馬琴は 性格が宜しくありませんね。北斎の腕前が大好きだったくせに。自分に素直でない人はトラブルメーカーになり易い・・・。





葛飾応為(お栄) 「三曲合奏図」弘化年間(1844-48)頃 William Sturgis Bigelow Collection


お栄の肉筆画です。handwriting picture of O-EI




フェノロサが120年前にボストン美術館で開催した「北斎と一門展」にも出品された優品。


Fenollosa was also exhibited at the "Hokusai and Family exhibition" held at the Boston Art Museum 120 years ago.


画面真ん中の琴を弾いている女性は遊郭の女性。

右側の三味線は芸者さん。


It is a geisha to play the shamisen on the right.


左上の胡弓を弾くのが町娘。


It is a town daughter to play Kokyu.



実際には階級の違う女性たちが

合奏することはなかったはずです。

In fact, women of different classes

should not have played in concert.





時代劇でもよく見る色と格子柄の町娘の着物ですね。幕府の倹約令のせいです。

お洒落心はインナーで満たす大衆でした。

It is a kimono of the town daughter of the color and the lattice pattern seen well in the age drama. It was because of the thrifty decree of the shogunate. Women's fashionable heart was expressed in the inner.

胡弓の竿は、くるくる回しながら弾くのです。

The performer flips the kokyu rod while spinning.


当時、プロとなった女性たちも、元は いなか娘や町娘だったことを思えば、お栄の想像力も自然な事と思われます。

but, at that time, the woman who became a professional also thought her imagination to be a natural thing if it thought that the former was a country daughter and a town daughter.


因みに、フェノロサ

Ernest Francisco Fenollosa [1853〜1908]アメリカの哲学者美術研究家。1878年(明治11)来日。東大で哲学を講義する傍ら,日本美術に関心を深め,新しい日本画の創造を提唱。弟子の岡倉天心とともに美術学校を創立。帰国後はボストン美術館東洋部長。著「美術真説」「東亜美術史綱」

お栄は、稲荷神社の提灯の絵のオファーも

気軽に請けていたそうですので、実力を出し惜しみしなかったと見えますね。

I think that she did not skimp on her ability because the offer of the lantern picture of the Inari shrine was willingly made.

北斎の作品を部分的に お栄がアシストした作品は、

当然、数多いでしょうし、

実際に北斎の落款の作品にも、お栄特有の [ 女性の身体の捻り方のデフォルメ 具合] と思う絵がありますよね。

Naturally, the work that she assisted in the part of Hokusai's work might be abundant. Actually, there is a picture of her peculiar [deformation condition of woman's body twisting] in the work of Hokusai's signature.

なのに、「お栄の」サイン入り錦絵は、1枚もないそうです。

彼女のが画力は、ご覧のとおりなのに・・・

まるで最近の絵のように描けた彼女の作品

その数の少なさは、本当にもったいないこと。

(参考:大久保純一「北斎の富嶽三十六景」

大久保純一氏は親切な方と思われます。とても丁寧な本です)

But it seems that there is not a single color of "Sakae". Her painting power is right to see. Like a recent picture, her work was drawn in the Edo period. The lack of the number is regrettable.

*    *    *    *    *

父・北斎

北斎の作品には、好きなものが多いです。

富嶽三十六景で言えば『駿州江尻』『山下白雨』

そして『凱風快晴』

(赤富士と呼ばれて『神奈川沖浪裏』と同じく、世界的に有名な作品です。 . . .この富士はどこから見たの?

「北斎も、ここから見ただろう」と言われている

峠の上からの富士山の写真!全く「凱風快晴」そのまま!


The other day, I found out Mt. Fuji from the top of the pass which is said, "Hokusai will have seen from here"! It is a very fine weather.

『凱風 GAI-FUH』とは南風・初夏のそよ風のことです。

1年で最も爽やかな気候。朝日が富士山を染めています。だから「赤富士」

個人的には、このが大好きなのです。

早朝の爽やかで清らかな朝に たなびく柔らかな雲。 全く 気持ちの良い空気ですね・・・。

Early summer morning

Gai-fuh is the breeze of the south wind and early summer. It is one of the most refreshing climates of the year. Asahi is dyed Mt. Fuji. So "Red Fuji" Personally, I love this cloud. A soft cloud that trails in the morning fresh and clean. It is a very pleasant air.

[ 気がついたら、絵の前で深呼吸している絵 ]

(ルノワールのパリ郊外の絵にも、深呼吸した絵がありました)

A wonderful landscape painting I think that it is a picture which takes a deep breath in front of the picture when I notice it. (I took a deep breath even before the picture of Renoir's outskirts of Paris)

富士山は、美しい山です

Mt. Fuji is a beautiful mountain in the world.

まず、ほぼ全体の姿を眺めることできますね。

長く裾を引く、その姿が美しい

見る場所・季節・時間によってその姿を変える稀な山です。

First of all, I can look at almost the entire figure. The figure is beautiful to pull a long hem. From where to look From the season to see, depending on the time I'll change the appearance. It's a really rare mountain.

ですから、信仰の対象になるのは自然なことですね

So it's natural that Mt. Fuji became the object of faith.

詩人 リルケは

富士山と、描いた北斎を、讃えています;


「その山は、類いまれない夜毎の衣を、何の惜しげも無く脱ぎ捨て、一切の美を 並べて見せた」


Poet Rilke's Poems

He praises Mt. Fuji and the Hokusai he drew;

"The mountain was thrown off without any regret, and showed all the beauty of the Cloth of the night which was not the kind."






神奈川沖波裏の前身








まだ波頭のフォルムは 丸かったのですね


版画は

「掘り5年・刷り10年」と言われます










摺りは、まず、版木にほんの少し 糊が置かれます

刷毛で 糊は まんべんなくのばされ・・・

刷り師は、版板の隅の「見当」に合わせて紙をセット。

この時の微かな音にも緊張感

バレンでムラなく写し取られます

(コレが見るとやるでは大違い!素人にはキレイに出来ないのです)


刷り師が紙を剥がす時の音」

これは最高です。

潔く置かれた真っ白な和紙が

1つの作品になった瞬間の「音」


大英美術館蔵『神奈川沖浪裏』



さて、庶民から楽しみ一切を奪った悪法・倹約令のせいで絵が掛けず、

暮らしも窮地だった北斎親子を救った御仁がいました


高井鴻山

華麗な浮世絵を禁止され

苦境にあった北斎父娘を招いた小布施の豪商さんです

Mmécénatですね

真のセレブリティ


『二獅子除魔絵』北斎が小布施の人々に描いた魔除

下絵

 1st.design for GAN-SHO-JI temple

北斎の最晩年の作(90歳で亡くなる半年前)

彩色は お栄(伝)

鳳凰天井絵

八方にらみに描かれた鳳凰天井絵

どこから見ても目が合います

A picture of a phoenix ceiling painted on the happo glare. You will see the Phoenix eyes and your eyes wherever you look.

金箔が4400舞も使用された鳳凰天井絵

小布施の豪商・高井鴻山の気質と財力が伺えますね!

カッコイイですね!

日本人は「作ること」「描くこと」が、元来、得意な民族と思いますが

それ故、プロになるには、とてつもない才能と努力が必要でしょう

今もわたくしたちが、浮世絵や日本画を鑑賞できるのは とてもリッチなことですね!

*    *    *    *    *

製作されなかった版下絵

百人一首を江戸庶民になぞって描いたシリーズの版下絵

版下絵は版木に貼られて彫られるので、残らないのですが

なぜか 60枚ほど現存!すべて北斎自身の筆致とのこと。


版下絵 風に飛ばされた菅笠、咄嗟に手を伸ばします

北斎88歳『雷神』(部分 The god of thunder(part).png

北斎50代の肉筆 美人画

上の雷神と比べると、

30年間の北斎の努力・研鑽・研究が

ハッキリわかりますね


[ 人の努力は やった分だけ報われる] 

勇気をもらえますね!






北斎『窓中の不二』

国立国会図書館


ご本人かしら?大きく背伸び!




















葛飾北斎『 桜花に富士図』(特注品)

Katsushika Hokusai "cherry Blossoms in Fuji"

(Special Order Products)



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彫り5年、刷り10年

浮世絵版画においての技術習得をあらわす言い方

聞いた時は意外でした。だって、あんな細〜い彫りを一人前にできるまでには、もっとかかると思ってましたから。でも、摺り師の方が年数がかかるとは!


刷り師は、ただ写し取るだけなんてのでなく、版木に乗せる顔料の配合や、薄め方、ぼかし方などの判断もできなくては、なのですね。

髪の生え際などの繊細な部分や

ボカシは腕前を見せる技術だそうです。

国貞《当世葉うた合(伸子張》ATENASHI-BOKASHI many-color dyeing


この あてなしぼかしは 腕前が要る上、初刷りでないと、この虹色には仕上げにくいそうです。

版木ごとに色は別になってるとは言え、実際にやってみると色が混ざったりしそうですね。


北斎の肉筆画 生命力のかたまり!!



1849頃刊行「北斎漫画十三篇 岩茸取り」「北斎漫画十三篇 甲州にかんぴょうを製す」





小田原の漁場は大盛況です!


1818 北斎(戴斗時代)「絵本庭訓往来 養蚕・紡績の図」

女性たちの表情が楽しそうで、なんだかホッとします


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